モルモン教会の考察
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トップ  >  02.モルモン教とは?

  一般的にモルモン教会とは、「末日聖徒イエス・キリスト教会(the Church of Jesus Christ of Latter-day saints)」の別名です。同教会も自らを「モルモン教会」と呼び、その会員も自らを「モルモン」と読んでいます。近年は正式名称を強調するようになってきているので、教会員の中にはあえて「モルモン」という言葉を避ける人もいるかもしれません。しかし世間では正式名称を知らない人の方が多いでしょう。「モルモン」と呼ばれている理由は、教会員が聖書に加えて「モルモン書」という書物を聖典として受け入れているからです。またアメリカでは、教会の正式名称の一部でもある「末日聖徒」という言葉の頭文字をとってLDSという略呼が多く使われています。

  先に一般にと書いたのは、実はもう少し込み入った事情が存在するからです。たとえば、ミズーリ州インディペンデンスに本部を置く「Community of Christ(旧名称:Reorganized Church of Jesus Christ of Latter-day saints)」は、その歴史的成り立ちなどを考えるともう一つのモルモン教会と呼ぶことができます。ただし、この教会の会員は、末日聖徒イエス・キリスト教会と区別されるため自分たちはモルモンではないと主張しているようです。「Community of Christ」以外にも、モルモン教会の分派と見なされている宗派、団体が多数あります。

  この他にも、モルモン教会が設立されてから今日にいたるまで様々な事由により、モルモンの影響を受けた人々、集団が存在しています。モルモン教会がかつて多妻結婚を行っていたことは有名ですが、教会がそれを廃止するよう態度を表明した後も多妻結婚を続けていた人々がおり、彼らの子孫は今も自らモルモンを名乗り多妻結婚制度の中で暮らしつづけています。ユタ州にはそのような人々のグループがいくつか存在しますが、当局の目から隠れての生活であるため実態は把握しにくいようです。なお現在、彼らと末日聖徒イエス・キリスト教会との公式な接触はありません。

  以上のような理由から、混乱を避けるため用語の定義をしたいと思います。当ウェブサイトでは特に断わりのない限り、モルモン、モルモン教会、あるいは単に教会と言うときは「末日聖徒イエス・キリスト教会」を指すことにします。ただしモルモニズムと言うときは、上記の範囲を全て包含した広範囲な一つの歴史的事象を指していると考えてください。これは正しい用法ではないかも知れませんが他に適切な表現が見つかるまでこのようにするつもりです。

日本語 英語 備考
末日聖徒イエス・キリスト教会 the Church of
Jesus Christ
of Latter day saints
LDS と略される
復元イエス・キリスト教会 Community of Christ
(旧名称:Reorganized Church of
Jesus Christ
of Latter day saints)
この教会は「復元教会(略称:RLDS)」と呼ばれてきたが、2001年4月にCommunity of Christと改名した。ただし日本語名称はまだ変更されておらず「復元イエス・キリスト教会」のままである。 当サイトでは、復元教会やRLDSという言葉は、Coummunity of Christ を指す。
モルモン mormon 末日聖徒イエス・キリスト教会、あるいはその教会員
モルモン書 the Book of Mormon 末日聖徒イエス・キリスト教会で使用されている聖典(復元教会でも聖典とされている)
モルモニズム mormonizm 直訳すれば、モルモン教(=末日聖徒イエス・キリスト教会の教え)であるが、当サイトでは広範囲な意味として使用する

 

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